インヘリットデール
土曜中京12R 中京日経賞(芝1400m)4着(1番人気) 北村友J
引き続きブリンカー着用。返し馬までパシュファイヤーも装着。行き脚付かずに最後方からの競馬になります。直線向いて、大外から強烈な末脚を繰り出しますが、勝ち馬とコンマ1秒差の4着で終えています
北村友一騎手「今回はパドックから馬場入りまで、馬具を工夫してもらいましたが、あまり効果が無かったですね。なかなか前に進んでくれず、外へ外へと逃げようとして結局外ラチ沿いまで来てしまいました。またゲートですが、1歩目は出てくれたものの、2歩目からブレーキを掛けてしまい、最後方からの競馬になりました。直線では良い脚を使ってくれているのですが、難しさが解消されないですし、1度精神面をリフレッシュした方が良いと思います」
高野調教師「前走の反省を踏まえて、今回は返し馬を終えるところまでパシュファイヤーを着用しました。馬場入場の際に後ろ向きなところを見せたものの、前回よりはスムーズに返し馬に入っていくことが出来たので、少しは効果があったのかなと感じました。ゲートの出は互角でしたが、急に自分で突っ張って後ろまで下がってしまいましたね。でも、その後は流れに乗っていけましたし、最後の直線も良い脚で伸びてくれましたから、スタートしてそのまま流れに乗っていたら、十分勝ち負けになっていたはずです。レース前日にゲート練習を行った際は、出た後も止めることなく走っていただけに、レースで気難しいところが邪魔をしていますね。走りに対して後ろ向きなのであれば、道中は追走で一杯になるでしょうし、終いの脚もあそこまで伸びてこないと思います。引退期限の来年3月一杯まで時間はないですが、何とかもう一花咲かせられるように次走までに対策を練りたいと思います。状態をしっかり確認させていただいたうえで、今後の予定を検討させていただきます」(レース結果)
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【次走へのメモ】
舌を括る。ホライゾンネット。煽ったスタートで最後方。勝負どころからはハトホルを追って一緒に追い上げ、坂を上がってからの脚勢はこちらが上。僅かに及ばなかったが、力は示した。(B誌)
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・在厩場所:栗東トレセン
・調教内容:軽めの運動
高野師「トレセンに戻って状態を確認いたしましたが、目立った疲れはなく、体調も問題ありませんでした。馬場入場はゴネたものの、前走よりましだったと思いますし、それよりもスタート直後に見せる急にブレーキを掛けるところを改善しないといけませんね。レース前日のゲート練習では途中でブレーキを掛けることもなく、抜群のスピードで出ているだけに、次走はゲートから押っ付けて出して行くような騎手に乗ってもらうなど、馬が止めないように工夫するのも手だと思います。この後は一旦牧場へお戻しする予定ですが、移動の都合が付くまでこちらで馬体のケアを行っておきます」(12/18近況)
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在厩調整で中1週での出走+多頭数ということから、今回は苦戦することを覚悟していたインヘリットデール。それ故、4着という結果は悪い印象はありません。
ただ、陣営が色々手を尽くしてくれているのですが、レースへ行くとどうも機嫌が悪くなってしまうのが悩ましい限り。前走ではスタートで立ち遅れてしまいましたが、今回もダメ。若干立ち上がるように出てしまい、二の脚でブレーキを踏んでしまったので一気に最後方からの競馬。北村友Jはそこで腹を括って最後方からの競馬を選択。後ろ向きな面を覗かせているインヘリットデールを前へ急かすと余計に反抗してしまったでしょうから、現状では仕方ない選択だったとは思います。そして最後の直線。2着に突っ込んだハトホルと進路が重なり、外へ立て直すロス。着差を考えればこれは痛かったですが、大外からフラフラしながらも、この馬なりに最後まで集中力を保ってジワジワ加速。坂を駆け上がってからはもう1度加速が利いて最後は僅差の争いのところまで。ゴール前の勢いは1番でしたが、レースの流れにもう少しでも乗れていれば。明らかにこのクラスでは力上位も、心身が噛み合ったレースをするのが困難になっています。
レース後のインヘリットデールは上がりだけの競馬になったこともあり、元気一杯。ただ、精神面のリフレッシュを優先するために近日中にNFしがらきへ放牧へ出ることに。次走では乗り替わりを示唆していますが、ゲートから意欲的に出していった際、今度は集中力が切れてしまい、詰めの甘いレースになるかもしれません。スカッと1度勝ち切れば、流れは変わってくると思うのですが…。年が明ければ引退のカウントダウンが始まってしまいますが、残された1~2戦であと1勝を何とか掴み取って欲しいです。
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ヴェルトゥアル
日曜中京4R 3歳上障害未勝利(障3000m)11着(8番人気) 五十嵐J
初障害。まずまずのスタートから行き脚つくも、外に張りながら中団後ろから競馬を進めます。2周目に入って怪我をした馬を交わすなど、スムーズさを欠いて、無理をさせずに後方でゴールしています。
五十嵐騎手「調教で乗った時はあまり感じなかったのですが、レースへ行くと終始口向きが悪くて、右へ張る部分がありましたね。飛越も右へヨレながら行っていましたし、外に馬がいる状態ですとかなり危険でしたので、1周目のスタンド前ではロスを覚悟して外へ持ち出しました。ハミを替えるか、右回りならもう少し走りは改善すると思いますから、次はもっと走ってくれると思います。また、連続障害でも飛ぶ高さは問題ありませんでしたから、センスは悪くないですよ」
稲垣調教師「常に右へ張っているような感じでしたね。調教時にはこれほど右へ張ることはありませんでしたが、レースに行くとここまで見せなかった難しさを出してしまいました。普段の調教からハミを替える必要がありそうですし、五十嵐騎手の言っていたように右回りの方が良いのかもしれません。また、レース後の馬体を確認すると、右前を落鉄していました。その影響も多少なりともあったかなと思いますし、1度レースを経験したことで次は変わってくれるでしょう。落鉄もありましたので、まずはトレセンに帰って脚元を中心に馬体をよく確認させていただきます」(レース結果)
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【次走へのメモ】
後方。外へ斜飛するところがあったし、2周目向正面では故障した馬を避けるロスもあり、追い上げられる場面がなかった。(B誌)
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・在厩場所:美浦トレセン
・調教内容:軽めの調整
・次走予定:2020年第1回京都開催
稲垣師「調教でも多少感じる部分はありましたが、レースだとかなり右に張ってしまいましたね。レース後は脚元を含めて状態に問題はないですし、五十嵐騎手は右回りの京都コースで乗ってみたいということなので、このまま年明けの京都開催を目標に進めていきたいと考えています」(12/18近況)
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飛越は上手そうだったので、初障害でも密かに期待していたヴェルトゥアルでしたが、初めての実戦ではこれまで隠していた難しさを露呈することに。飛越の際に少し張るところがあるとは言われていたも、実戦へ行って他馬を気にするところがあったのかな? 口向きの悪さを覗かせて、右へ張る仕草。平地時代は左回りを選んで使っていた馬ですから、こういう面を覗かせたのは予想外。1周目の正面では右斜め前に飛ぶようなところが画面に映っていました。その為、途中からは無理に押し上げて行くことはせずにマイペースの追走。今度は画面に映ってなかったのですが、2周目の向正面で故障した馬を避けるロスがあったとのこと。それで次にヴェルトゥアルの姿を確認した時に前との差が一気に広がっていたんですね。
終わってみれば、完走した馬の中では1番最後にゴールイン。レースにならなかったと言えるかもしれませんが、この結果に悲観し過ぎることもないと個人的には思っています。飛越自体はそこまで悪くなかったですし、目立つスピードダウンもなかったです。経験を積んでいくことで上昇の余地は十分あると思います。今後は在厩調整を続け、年明けの京都へ連れていきたいとのこと。馬具を工夫することで口向きの悪さをどこまで改善・解消できるかが大きなポイントです。次走では障害馬としてメドの立つ走りを見せて欲しいです。
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オーサムゲイル
日曜阪神6R メイクデビュー阪神 2歳新馬・牝馬(ダ1400m)11着(9番人気) O.マーフィーJ
チークピーシズ着用。ゆったりとしたスタートを切りますが、徐々に押し上げて行き中団で3コーナーに入って行きます。4コーナーから鞍上の手が動き始めると、直線半ばで脚が上がってしまい、後方で流れ込んでいます。
O.マーフィー騎手「スタートはゆっくりでしたが、その後促せば反応してくれたように、素直で乗りやすい馬ですね。レース中は特に気になるようなところはなかったですし、現段階では一生懸命に走ってくれていると思います。これから成長してもっと力を付けてきてくれれば良いですね」
高柳大輔調教師「追い切りでもまだ動き切れないところがありましたが、実戦に行って良さが見られることを期待していました。ただ、スタートがゆっくりでも流れに乗っていくことが出来ましたが、ペースが上がったところでついていけなくなってしまいましたね。ただ、調教で幼いところを見せていた割には、レースでは集中して走ってくれましたし、力をつけてくれば変わってくる馬だと思います。このまま続戦させるよりは、成長を促す方が良いと思いますので、トレセンで状態を確認した後は放牧に出す予定です」(レース結果)
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・在厩場所:18日に滋賀県・ノーザンファームしがらきへ放牧
高柳大師「トレセンで馬の様子を見させていただきましたが、レースの疲れがあり飼い葉食いがもう一つですから、予定通り一旦牧場へお戻しさせていただくことにしました。緩める必要はないと思いますので、乗り込みながら鍛えて成長を促してもらおうと思います」(12/18近況)
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追い切りを重ねても、なかなか時計が詰まってこなかったオーサムゲイル。本当はもう少し地道に乗り込むことでパワーアップを叶えてからのデビューが良かったのですが、食欲が落ちてきていたようですし、見切り発車でひとまず実戦を経験させようとなったんでしょう。また、デビュー戦からチークピーシズ着用と気性面での不安を感じながら、デビュー戦を見守りました。
発表された馬体重は414キロ。極端に細く・小さくは感じませんでしたが、心身の幼さを感じさせる周回で気配は地味でした。レースに関しては最内枠だったので、内で砂を被ったり、揉まれ込んでどうなるかドキドキしていましたが、嫌がる素振りは見せずに集中して走れていたともいます。ただ、芝のスタート地点では少し突っ張るような走り。ダートに入ってから鞍上が少し促すとグンと前との差を詰めることが出来ていたので、ダートの方が良さそうな印象。4角を回って直線を向いてからも、少し踏ん張るような場面はありましたが、残り200mで苦しくなってジリジリ後退。この辺は体力不足が出てしまったのでしょう。距離もダ1200mが良さそう。関西圏の競馬ならこの距離はダートからのスタートですから、次走では距離短縮でお願いします。
レース後のオーサムゲイルは使ったなりの疲れがあり、やはりカイ食いが落ちている様子。精神的に追い詰めるのは良くないので、ここは一旦牧場へ戻してリフレッシュさせることに。まずは体調を回復させ、馬体をフックラさせることが第一歩。活気が戻って来れば、心身の成長を促す為にコツコツ乗り込んでいってもらえればと思います。
現状では正直1つ勝つのが難しそうも、ここからは上がっていくだけだと思うので、早目に1度実戦を経験できたことを今後にしっかり役立てていってもらいたいです。
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