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2020年6月 5日 (金)

距離を意識して中団からの競馬となるも、戸惑うことなく手応え抜群で最後の直線へ。残り300mから一気に差を詰めていくも、今回は前で待ち構えていたコントレイルはサリオスが脚を使ったのを確認して再加速。瞬く間に突き放されて3馬身差の2着。勝ち馬の強さにはお手上げも、皐月賞同様に3着以降には確かな差をつける。☆サリオス

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Photo_3 サリオス(牡・堀)父ハーツクライ 母サロミナ

日曜東京11R 東京優駿【日本ダービー】(G1・芝2400m)2着(2番人気) D.レーンJ

五分のスタートを切ると、道中は中団から追走します。直線では馬場の外目に持ち出して脚を伸ばし、勝ち馬には及ばなかったものの、3着以下には1馬身3/4馬身の差を付けて、しっかりと2着を確保しています。

堀調教師「パドックでは活気のある姿で周回できていましたし、顔つきからも集中した様子を感じ取れて、こちらとしても納得できる状態で出走させることが出来たと思います。ゲートインするまで気持ちが乗っていたことから、ダミアンさん(D.レーン騎手)も状態の良さを感じてくれたようです。道中はリラックスして走れていて折り合いは付いていましたし、直線に向いてゴーサインを出すと、『交わせるのではないか』とジョッキーが思うくらい良い反応を見せてくれました。よく脚を伸ばしてくれましたが、坂を上がって残り150mくらいのところで、距離的なものもあってか脚色が鈍ってしまいました。適性的にパーフェクトな条件だとは言えないであろう中、最後まで差を詰めようとよく頑張ってくれていますし、そういった諦めない姿勢を見せたことに対し『凄い馬だ』とダミアンさんが評価してくれたのと同じ感想を私も抱いています。勝った馬は強かったですが、サリオス自身も3着以下とは差を付けていますし、改めてポテンシャルの高さを示す走りを見せてくれたと思います。上がってきた直後は頑張って走ったのでフーフー言っていましたが、その後は通常通り息も入って、特に異常は見当たりませんでした。ただ、これだけの走りをした後ですし、今後についてはトレセンでの様子をよく確認しながら決めていきたいと思います」(レース結果)

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【次走へのメモ】

気配上昇。出たなりに中団から。向正面でマイラプソディが動いた時にも我慢をしてリズムを守り、直線勝負に賭ける。坂下でコントレイルの直後まで接近したが、相手の脚力は違い過ぎた。展開、外を回らされたことを考えると中身は濃い。(B誌)

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【日本ダービー】サリオス 2着で雪辱ならず。37年ぶり皐月賞と同じワンツー決着(スポニチより)

直線入り口。サリオスはコントレイルを射程圏に入れた。必死に追うレーン。だが、差は詰まらない。無情にも背中は遠のいていく。皐月賞で半馬身だった着差は3馬身まで広がった。

「いいスタートを決めて、すぐリラックスできた。直線に入る際、少し外に持っていかれたが、いい反応で素晴らしい脚を使ってくれた」。レーンは悔しさを押し殺して振り返った。皐月賞は先に抜け出し、コントレイルの目標となった。同じ過ちは繰り返さない。勝つにはこれしかない。腹をくくって中団から進めた。思い描いた通りのレースはできた。

皐月賞の1、2着馬が、そのままダービーでもワンツーを決めたのは83年ミスターシービー→メジロモンスニー以来、37年ぶり。馬連、馬単と2頭のワイドはダービーの最低払戻金額。敗れはしたが、「両雄並び立たず」が常識のダービーで、世代最強の能力と意地は示した。「最後まで一生懸命走っている。でも、1頭だけ強い馬がいた」。レーンは潔く完敗を認め、勝者を称えた。これぞ令和の名勝負。強いライバルがいるからこそ、サリオスもまた輝き、さらなる飛躍を期して秋を見据える。

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・在厩場所:美浦トレセン/近日中に北海道・NF早来へ放牧予定
・調教内容:軽めの調整

堀師「レース中に他馬と接触した際に負ったものだと思いますが、左前脚の管の外側部分に外傷が見られたため処置を行っています。それ以外は脚元を含めて健康状態に問題はありません。軽く動かしてみると、多少は前捌きに硬さが見られますが、元気はありますし大きくガクッときた感じはありませんね。ただ、大舞台で2戦とも頑張って走ってくれましたし、この後は涼しい北海道で休ませてあげて、秋に向けて英気を養いたいと思います」(6/3近況)

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前走後は放牧に出さずにここへ万全の態勢を敷いてきたサリオス。距離を意識して馬体を造ってきましたが、イレ込むことなくパドックでは落ち着いた周回。この雰囲気なら皐月賞の差を逆転できるんじゃないかなと淡い期待を持ったのですが…。終わってみれば、コントレイルの強さをまざまざと見せつけられてしまいました。

レースに関しては枠なりに応じた正攻法の競馬。ただ、皐月賞から更に400m延長だったので自然とやや控えめなポジションでの競馬になったかなと思います。サリオスにとってはこれまでとちょっと違う競馬の進め方となりましたが、戸惑うことなく折り合いは抜群。この乗りやすさは素晴らしいです。そして道中は変にポジションを上げたり下げたりすることなく、最後の直線へ賭ける形。ガロアクリークと少しポジションのせめぎ合いはありましたが、大きなロスにはなりませんでした。

直線ではジワッとポジションを押し上げていって、残り300mからGOサイン。そこから約100mぐらいで一気にコントレイルとの差が詰まった時には一瞬力が入りましたが、皐月賞とは逆に前目のポジションで待ち構えていたコントレイルはサリオスが脚を使ったのを確認してから再加速。詰めてきた差を一瞬で倍返しされる感じで3馬身差という決定的な着差が…。抜けて出してコントレイルは遊んでいるぐらいですから、実力差はそれ以上と言わざるを得ません。それでも3着馬以降には1馬身3/4の差。1頭、怪物がいなかったら、サリオスは強い無敗の2冠馬として春シーズンを終えていたのに。本当に生まれてきた年が悪かったとしか言いようがありません。リベンジは叶いませんでしたが、レース後の悔しさはそれほどなかったです。

激闘後のサリオスですが、左前脚に外傷が見られるも、適切な処置を完了。力を出し尽くしただけに疲れ・反動が怖かったですが、前捌きに硬さが少し残る程度で大きな心配は要らないでしょう。近日中にNF早来へ移動し、秋競馬に備えることになります。さすがに菊花賞へは向かわないと思うので、毎日王冠→マイルCSというようなローテになってくるのかなと想像します。これからは最適な舞台でポテンシャルの高さを存分に発揮して欲しいです。完成度の高い馬ですが、ひと夏を越して更なる成長・進化を遂げてくれるのを心待ちにしています。

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